カードショッピングがクレジット産業の中心
クレジット産業は、「販売信用」業務と「消費者金融」業務の二つに大きく分けられる。取扱高でみると、販売信用が役48%、消費者金融が52%を占めている。
具体的なクレジット商品ごとにみると、「ショッピングクレジット」は、パソコンや貴金属など個別の商品ごとに割賦契約を結ぶモノを対象にしたクレジットであるため、販売信用業務となる。「クレジットカード」は、商品代金の決済を行う場合は販売信用業務になるが、キャッシングは消費者金融業務となる。消費者金融会社や信販会社が消費者個人に融資を行う「消費者ローン」もまた消費者金融業務ということになる。
日本のクレジット産業は、すでに巨大市場となっているが、販売信用と消費者金融がほぼ半々、商品ごとの内訳でみると、「クレジットカード(ショッピング)」が全体の3割強を占めている。
販売信用と消費者金融
二つの業務を簡単に説明すると以下の通りである。
①販売信用…消費者が商品やサービスを購入する場合に、クレジット会社が立替払いを行う。(ショッピングクレジットやカードショッピング等)
②消費者金融…消費者がお金を直接借りる際クレジット会社が行う融資。(キャッシングやローン等)
二つの業務の最大の違いとは?
販売信用の場合、消費者が商品やサービスの購入代金を直接手にすることはなく、クレジット会社から販売店に対して購入代金が支払われることになる。一方消費者金融の場合、クレジット会社や銀行、信用金庫などの金融機関の店頭、およびATMなどを通じて消費者が直接現金を手にすることができる。
違いはあれど、いずれの場合にも、クレジットを利用した消費者はクレジット会社への返済義務を負う。そして消費者の返済が完了をもって「クレジット」という商行為は終了するのである。